「脱毛は病院で」と決めた後、次に多くの人が迷うのが「皮膚科」と「美容クリニック（美容皮膚科）」のどちらを選ぶかという問題です。どちらも医師が常駐する医療機関であり、医療脱毛が受けられる点では同じですが、その成り立ちや得意分野には少し違いがあります。自分にとって最適なパートナーを選ぶために、それぞれの特徴を理解しておきましょう。まず「皮膚科」ですが、その名の通り、アトピー性皮膚炎やニキビ、湿疹、じんましんといった皮膚疾患の治療を専門とする医療機関です。皮膚科での脱毛は、この保険診療がメインである中で、自由診療の美容部門として行われていることが多いです。皮膚科で脱毛を受ける最大のメリットは、皮膚に関する専門知識の深さと、安全性への高い配慮です。もともと肌が弱く、アトピーやケロイド体質、その他皮膚疾患などで肌の状態に不安を抱えている方にとっては、皮膚の専門家である医師に常に相談しながら施術を進められるという安心感は非常に大きいでしょう。万が一、脱毛によって肌トラブルが起きた場合でも、その治療のプロフェッショナルとして、迅速かつ的確に対応してもらえます。一方で、脱毛がクリニックの主軸ではないため、導入している脱毛機の種類が最新ではなかったり、選択肢が少なかったりする場合があります。また、美容目的のキャンペーンや割引プランが少なく、料金設定が美容クリニックに比べて比較的高めである傾向もあります。次に「美容クリニック」は、脱毛やシミ取り、二重整形といった美容医療を専門とする病院です。最大のメリットは、脱毛に関する豊富な実績と、最新鋭の設備、そして多様な料金プランです。常に最新かつ複数種類の脱毛機を導入していることが多く、個々の肌質や毛質に合わせて最適な機器を使い分けてくれるため、高い脱毛効果が期待できます。また、クリニック間の競争が激しいため、全身脱毛やセットプランなど、お得なキャンペーン料金が設定されていることが多く、コストパフォーマンスに優れています。デメリットとしては、あくまで健康な肌をより美しくすることが目的なので、重度の皮膚疾患を持つ方への対応は専門外となる場合があります。