脇脱毛の効果を最大限に引き出し、肌トラブルを未然に防ぐためには、施術を行うクリニックやサロン任せにするのではなく、自分自身でもいくつかの注意点を守る必要があります。特に、施術前の準備と施術後のアフターケアは、脱毛の結果を大きく左右する重要なプロセスです。まず、施術前の注意点として最も大切なのが「自己処理の方法」です。施術の前日か当日に、施術部位の毛をシェービングしておく必要がありますが、この時に絶対にしてはいけないのが「毛抜き」や「ワックス」による処理です。脱毛のレーザーや光は、毛の黒い色素(メラニン)を伝って毛根に熱エネルギーを届けます。毛抜きで毛根ごと引き抜いてしまうと、熱を伝えるための媒体がなくなり、その毛穴に対する脱毛効果は完全に失われてしまいます。自己処理は必ず、肌への負担が少ない電気シェーバーで行うようにしましょう。また、「日焼け」も厳禁です。肌が日焼けしていると、レーザーが毛だけでなく皮膚表面のメラニンにも反応してしまい、火傷のリスクが著しく高まります。安全のために出力を下げざるを得なくなり、十分な効果が得られない可能性もあります。脱毛期間中は、脇に直接日光が当たる機会は少ないですが、ノースリーブなどを着る際は、日焼け止めを塗るなどの対策を心がけましょう。次に、施術後のアフターケアです。レーザーや光を照射した後の脇の皮膚は、見た目には分からなくても、熱によって水分が奪われ、非常にデリケートな状態になっています。この時期に最も重要なのが「保湿」です。乾燥は肌のバリア機能の低下を招き、赤みやかゆみ、炎症の原因となります。施術当日から、低刺激の化粧水やボディクリームで、脇を優しく保湿してあげましょう。また、施術当日は、血行が良くなる行為は避けるべきです。長時間の入浴やサウナ、飲酒、激しい運動などは、肌の赤みや炎症を助長する可能性があります。当日はぬるめのシャワーで済ませ、安静に過ごすのが賢明です。制汗剤やデオドラントスプレーも、肌への刺激となる成分が含まれている場合があるため、施術後2〜3日は使用を控えるのが望ましいです。これらの小さな心がけが、トラブルのない滑らかな美脇への近道となるのです。