2025年10月
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医療脱毛と美容脱毛その違いとは
脱毛を決意したとき、私たちが最初に直面するのは「医療脱毛」と「美容脱毛(エステ脱毛)」という二つの選択肢です。これらは単に施術を受ける場所が違うというだけではなく、その目的、方法、そして法的な位置づけに至るまで、根本的に異なります。この違いを正しく理解することが、後悔しない脱毛選びの第一歩となります。最も大きな違いは、その目的が「永久脱毛」か「減毛・抑毛」かという点にあります。医療脱毛は、医師法に基づいた医療行為であり、高出力のレーザーを用いて毛を生やす組織(毛母細胞やバルジ領域)を破壊します。組織を破壊するため、一度施術が完了した毛穴からは、半永久的に毛が生えてくることはありません。これは医療機関でしか許可されていない行為です。一方、美容脱毛は、医療行為にあたらない範囲の穏やかな光エネルギーを使用します。毛根に熱ダメージを与え、毛の成長を一時的に抑制することが目的です。毛根組織を破壊するわけではないため、効果は永続的ではなく、あくまで「減毛・抑毛」にとどまります。通うのをやめると、再び毛が生えてくる可能性があるのです。この目的の違いは、使用する機器の出力の差から生まれます。高出力の医療用レーザーは効果が高い反面、火傷などのリスクも伴うため、医師や看護師といった医療資格を持つ専門家による管理が不可欠です。美容サロンの光脱毛機は、誰でも安全に扱えるよう出力が低く設定されています。この根本的な違いを理解すれば、自分が脱毛に何を求めているのか、どちらの方法が自分の目的に合っているのかが、自ずと見えてくるはずです。