美容クリニックの選び方

2025年10月
  • 脱毛クリニックの痛みと麻酔という選択肢

    医療

    病院である脱毛クリニックで行われる医療脱毛は、高い効果が期待できる一方で、「痛みが強い」というイメージがつきものです。実際に、高出力のレーザーが毛根で熱を発生させる際には、チクリとしたり、輪ゴムで弾かれたりするような痛みが伴います。特に、男性のひげやVIOラインのように、毛が太く密集し、皮膚が薄いデリケートな部位では、その痛みはより強く感じられることがあります。しかし、この痛みに対して、ただ我慢する以外の選択肢を用意できることこそが、脱毛クリニックが持つ最大の強みの一つです。その強力な選択肢が「医療用麻酔」の存在です。美容サロンでは法律上、麻酔を使用することは絶対にできません。痛みを軽減する方法は、機器の冷却機能や、照射レベルを下げる(それに伴い効果も下がる)といった手段に限られます。しかし、脱毛クリニックであれば、医師の判断のもと、医療用の麻酔を用いて痛みを積極的にコントロールすることが可能です。脱毛クリニックで一般的に用いられる麻酔は、主に二種類あります。一つは「麻酔クリーム(表面麻酔)」です。これは、リドカインなどの麻酔成分が含まれたクリームを、施術部位の皮膚に塗布し、30分から1時間ほど時間を置くことで、皮膚の感覚を鈍らせる方法です。特にVIOやひげ、脇といった痛みの強い特定の部位にピンポイントで使用されることが多く、これを使用するだけで、鋭い痛みが鈍い感覚に変わり、驚くほど楽に施術を受けられるようになります。クリニックによっては追加料金がかかりますが、痛みに弱い方にとっては非常に価値のある選択肢と言えるでしょう。もう一つは「笑気麻酔」です。これは、亜酸化窒素と医療用酸素を混合したガスを、鼻から吸入する方法です。全身麻酔のように意識がなくなるわけではなく、リラックスしてフワフワとした心地よい感覚になり、痛みを感じにくくさせます。歯科治療などでも用いられる安全性の高い麻酔で、お酒に酔ったような状態をイメージすると分かりやすいかもしれません。もちろん、最新の脱毛機には、レーザー照射と同時に冷却ガスを噴射したり、冷却ヘッドで肌を冷やしたりする機能が搭載されており、麻酔を使わなくても十分に痛みを軽減できるようになっています。